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pr-and-publicity·2026年7月14日公開·執筆:ReAnker編集部

メディアリストの作り方|記者・媒体の探し方と管理のコツ

メディアリストの作り方を解説。掲載してほしい媒体・記者の探し方、リストに入れる項目、優先順位の付け方、最新に保つ管理のコツ、アプローチへのつなげ方まで、BtoB広報の実務目線で整理します。

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プレスリリースを「とりあえず配信」して終わっていませんか。本当に取り上げてほしい媒体・記者に個別に届ける――そのために欠かせないのがメディアリストです。誰に・何を・どう届けるかを管理する、広報活動の基盤になります。

この記事では、メディアリストの作り方を、記者・媒体の探し方から、リストの項目、管理のコツまで、BtoB広報の実務目線で解説します。初めてメディアリストを作る方から、既存リストを見直したい方まで、すぐに実践できる内容に絞ってまとめています。

メディアリストとは・なぜ必要か

メディアリストは、自社が関係を作りたいメディア・記者の情報をまとめた一覧です。単なる連絡先名簿ではなく、「誰に・何を・どんな関係性で届けるか」を管理するための戦略的なデータベースです。

メディアリストがなければ、プレスリリースは「全員に同じ内容を一斉送信」するしかありません。しかし記者は毎日大量のリリースを受け取っており、自分の担当領域に関係ないメールは開封すらされません。的確な相手に、的確な情報を届けることが、掲載率を上げる唯一の近道です。

メディアリストを持つことのメリットは3つあります。

  • 的確に届けられる:関係ない媒体への一斉配信より、刺さる相手に届く
  • 関係を継続できる:誰とどんなやり取りをしたか管理できる
  • 属人化を防ぐ:担当が代わっても引き継げる

逆に、メディアリストがない状態で広報を続けると、「誰に何を送ったか分からない」「あの記者と以前やり取りしたはずだが記録がない」「担当が変わったら全部ゼロからやり直し」という状態に陥ります。これは組織の広報力を著しく低下させます。

メディアとの関係づくりの全体像は メディアリレーションの作り方 を参照してください。

💡 ポイント: メディアリストは「広報活動の設計図」です。リストの質が、プレスリリースの掲載率とメディアリレーションの深さを直接左右します。

媒体・記者の探し方

1. 自社テーマで検索する

最も基本的なアプローチです。自社の事業領域に関する記事を検索し、書いている媒体・記者を見つけます。すでに関連テーマを書いている記者は、自社のネタにも関心を持ってくれる可能性が高い相手です。

検索するキーワードは、自社のプロダクト・サービス名だけでなく、「課題キーワード」も使います。たとえばBtoB SaaSなら「営業DX」「MAツール活用」「BtoBマーケ事例」といったテーマで検索し、そのキーワードで記事を書いている記者を特定します。

記事を複数書いているかどうかも重要な判断軸です。1本だけでなく、同じテーマで継続的に書いている記者は、そのテーマへの関心が高く、継続的な関係を築きやすい相手です。

2. 競合・同業の掲載先を見る

競合がどの媒体に掲載されているかは、自社のターゲット媒体の有力なヒントです。競合と自社は同じ顧客・同じ課題領域を扱っているため、競合を取り上げた媒体は自社のネタにも興味を持ってくれる可能性が高いです。

競合のメディア露出を追う方法は、競合監視の観点で 競合プレスリリース監視の方法 も参考になります。また、ReAnker(リアンカー) のような競合監視ツールを使うと、競合のプレスリリースや露出を自動で収集でき、メディアリスト構築のためのリサーチ時間を大幅に節約できます(月額300円、無料プランあり)。

3. 業界メディア・専門誌をリストアップする

BtoBでは、一般紙より業界専門メディアが効くことが多いです。日経業界媒体(日経コンピュータ、日経MJ、日経ビジネスなど)、IT系専門メディア(ITmedia、ZDNet Japan、日経クロステックなど)、業界団体の機関紙など、自社のターゲット顧客が読んでいる媒体を体系的にリストアップします。

各媒体の読者層・テーマ・編集方針を調べることも重要です。同じIT系でも、技術者向けの媒体とビジネスパーソン向けの媒体では、求めるネタの性質がまったく異なります。

4. 記者個人の発信をチェックする

記者個人のSNS(X/Twitterなど)から、関心領域や連絡先が分かることもあります。記者がどんなテーマを継続的に取材しているか、どんな視点を持っているかは、SNSの投稿から読み取れます。また、記者によっては個人のブログや連絡先をプロフィールに記載していることもあります。

ただし、SNSで直接売り込むのは基本的にNGです。あくまで「この記者がどんな関心を持っているか」を理解するためのリサーチとして活用します。

5. プレスリリース受信記者から広げる

過去に自社のプレスリリースに反応してくれた記者(掲載してくれた、問い合わせをくれた)は、最優先でリストに入れます。すでに「反応実績」がある相手は、今後も関係を深められる可能性が高いです。

メディアリストに入れる項目

メディアリストの精度は、入れる情報の質で決まります。最低限必要な項目と、あると便利な項目を整理します。

基本項目(必須)

項目 内容
媒体名 正式な媒体名
媒体の特徴 読者層・テーマ・発行頻度・方向性
記者名 フルネーム。部署・役職も記載
担当領域 記者が継続的に書いているテーマ
連絡先 メール等(公開情報の範囲で)。プレスリリース送付先
優先度 A/B/Cなどで分類
関係性のステータス 未接触 / アプローチ済み / 取材実績あり など

補足項目(あると便利)

項目 内容
過去の関連記事 URL・掲載日。どんなテーマで書いているか
やり取りの履歴 いつ何を送り、どんな反応だったか
次のアクション いつ・何を届けるか
メモ 記者の関心事・要望・注意点など

やり取りの履歴は特に重要です。「前回プレスリリースを送ったが反応なし」「取材してくれたがボツになった」「別の媒体に移籍した」といった情報が蓄積されていると、次のアプローチの精度が上がります。

優先順位の付け方

すべての媒体・記者に同じ熱量は割けません。限られた時間を最大効率で使うために、優先順位を3段階に分けます。

Aランク:直接ターゲットに届く中核媒体(最優先)

自社の目標顧客が読んでいる、かつ自社のテーマと直接関係がある媒体・記者です。

  • 過去に関連テーマで記事を書いている
  • 競合が掲載されている
  • 業界でのリーチが大きい

Aランクの記者とは、リリース配信だけでなく、個別の情報提供や対話で関係を深めます。数は5〜10人に絞り、一人ひとりの関心・テーマ・過去記事を把握した上でアプローチします。

Bランク:関連はあるが優先度中

自社テーマとの親和性はあるが、直接的ではない媒体・記者です。プレスリリースは送るが、個別のフォローは限定的にします。

Cランク:一斉配信で十分

業界全般をカバーする媒体など、関連性は薄いが一応届けておきたい相手です。配信サービスを使った一斉配信で十分です。

✅ 実践ポイント: Aランクの記者から始め、リストを少数精鋭で育てていくのが現実的です。50人の薄いリストより、10人の深い関係のほうが広報成果につながります。

最新に保つ管理のコツ

メディアリストは「作って終わり」では意味がありません。記者の異動・媒体の廃刊・連絡先の変更など、情報は常に変わり続けます。古い情報をもとにアプローチすると、「この記者はもう担当が違います」「この媒体は廃刊になりました」という無駄が生まれます。

記者の異動・退職を反映する

記者は異動が多い職業です。特に大手メディアでは、数年おきに担当が変わることが珍しくありません。定期的に(少なくとも四半期に1回)、Aランクの記者の情報を見直します。記者個人のSNSや最近の署名記事を確認するのが効率的です。

やり取りを都度記録する

いつ何を送り、どんな反応だったかを記録します。「2月にプレスリリースを送ったが反応なし→3月に電話フォロー→取材につながった」という履歴が蓄積されると、次のアプローチに活かせます。記録はシンプルな形式でかまいませんが、「日付・内容・反応」の3点は必ず残します。

ツールで管理する

スプレッドシートから始めるのが現実的です。Googleスプレッドシートなら複数人で共有でき、更新履歴も残ります。組織が大きくなってきたら、CRMツール(HubSpotなど)への移行も検討します。広報ツールの全体像は 広報・PRチームの情報収集ツール比較 を参照してください。

媒体の変化を追う

媒体そのものが変化することもあります。「廃刊」「オンラインに移行」「読者層が変わった」「新しい専門コーナーができた」――これらはメディアリストの価値を大きく左右します。業界ニュースや媒体のサイトを定期的にチェックする習慣を持ちましょう。

⚠️ 注意: 古いメディアリストを使い続けると、「異動済みの記者」「廃刊した媒体」に送り続けることになります。年に1回は全項目を見直す「メンテナンスの日」を設定しておくと安心です。

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アプローチの質を上げるための工夫

メディアリストは「作る」だけでなく、「使う」ための工夫も必要です。

記者の関心にマッチさせる

Aランクの記者には、その記者が過去に書いたテーマ・関心に合わせた情報を届けます。「御社のXXという記事を読みました。当社のXXという事例が参考になるかと思い連絡しました」という個別の文脈があると、開封率・反応率が格段に変わります。

タイミングを意識する

記者にとって「今旬なテーマ」に乗せることが重要です。業界トレンド、季節性、社会的な文脈(法改正・政策変更など)を把握しておくと、「今この記事を書くと読者に刺さる」というタイミングでネタを提供できます。

一次情報の提供を心がける

記者が求めているのは「よそにない情報」です。自社のデータ、顧客の声、専門家としての意見――こうした一次情報を持っていると、単なるプレスリリース送付より格段に関係が深まります。

業界の動きや競合の発表を把握しておくと、記者に提供できる情報の幅が広がります。ReAnker で競合・業界キーワードの動きを毎朝チェックしておくと、記者への情報提供のネタにもなります(月額300円、無料プランあり)。

スプレッドシートでのメディアリスト管理テンプレート

スプレッドシートで管理する場合の推奨レイアウトです。

媒体名 記者名 担当領域 連絡先 優先度 関係性 最終コンタクト 次アクション
○○ビジネス 田中 一郎 DX・IT tanaka@xx.com A 取材実績あり 2026/05/20 6月のネタ提供
△△テック 鈴木 花子 SaaS・スタートアップ 未取得 B 未接触 ― プレスリリース送付

「関係性のステータス」と「次アクション」の列があることで、リストが単なる名簿ではなく、行動に直結するツールになります。

媒体調査で使えるリソース

記者・媒体の情報収集に使えるリソースをまとめます。

  • 媒体各社の公式サイト:編集部・連絡先の確認
  • 記者個人のSNS(X/Twitter):関心領域・最近の記事の確認
  • 媒体横断の記事検索:Googleニュース、PR TIMES掲載媒体一覧
  • プレスリリース配信サービスの媒体リスト:配信先として登録されている媒体の一覧
  • 競合のニュース露出:競合が掲載された媒体を追う(ReAnkerで自動収集可能)

書き方は プレスリリースの書き方、取材対応は 取材対応の基本 を参照してください。記者の関心に合わせた個別の届け方が、掲載率を上げます。

メディアリストのよくある失敗

媒体だけリストアップして記者が入っていない

媒体名は分かっても、その媒体の誰に届ければよいかが分からない状態では、個別アプローチができません。媒体と記者はセットで管理します。

更新が止まって古いリストになる

半年前に作ったリストをそのまま使い続けていると、異動・廃刊・担当変更が反映されません。「最終更新日」を列に加え、定期メンテを習慣にします。

リストが大きくなりすぎる

「多いほど良い」と思って増やし続けると、管理できなくなります。Aランクは5〜10人に絞り、高品質な関係を優先します。

関係性の記録がない

名前と連絡先だけで、「いつどんなやり取りをしたか」が残っていないリストは、引き継ぎができません。最低限、最終コンタクト日と内容のメモを残しましょう。

まとめ

メディアリストは、自社テーマ・競合の掲載先・業界メディアから記者・媒体を探し、項目を揃えて優先順位を付け、最新に保って管理する――これが効果的な広報の基盤になります。

一斉配信から脱却し、刺さる相手に届けましょう。Aランクの10人との深い関係が、広報成果を生み出します。リストは作った瞬間から劣化が始まるため、定期的なメンテナンスを忘れずに。

よくある質問(FAQ)

Q. メディアリストとは? A. 自社が関係を作りたいメディア・記者の情報をまとめた一覧です。単なる連絡先名簿ではなく、「誰に・何を・どんな関係性で届けるか」を管理する戦略的なデータベースで、プレスリリースの掲載率とメディアリレーションの深さを直接左右します。

Q. 記者や媒体はどうやって探す? A. 自社テーマ(プロダクト名だけでなく課題キーワード)で記事を検索する、競合の掲載先を見る、業界メディア・専門誌をリストアップする、記者個人のSNSをチェックする、過去に自社リリースへ反応してくれた記者から広げる、といった方法があります。

Q. 優先順位はどう付ければいい? A. A/B/Cの3段階に分けます。自社の目標顧客が読み、テーマが直接関係するAランクの記者は5〜10人に絞って深く関係を築き、Bランクはリリース送付+限定的なフォロー、Cランクは一斉配信で十分です。少数精鋭で育てるのが現実的です。

関連記事:メディアリレーションの作り方 / プレスリリースの書き方 / 取材対応の基本 / 広報・PRチームの情報収集ツール比較

この記事を書いたチーム

ReAnker編集部

競合・PR動向モニタリングSaaS「ReAnker(リアンカー)」の開発・運営チーム。 PR TIMESとGoogle Newsを毎日監視するプロダクトの知見をもとに、広報・マーケティング担当者向けに競合監視とPR実務の情報を発信しています。 記事は公開後も定期的に見直し、事実関係・料金情報を更新しています(編集ポリシー)。

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